フリーランスのエンジニアをやっています。
学生の頃、
「新卒で正社員になれなければ人生終了」
という噂が、まことしやかに聞かれました。
この正社員至上主義は、今でも、根強く機能しています。
学生は、まずは、正社員への就職を望むでしょうし、経歴に傷の無い人からすれば、非正規よりも正規の方がいいと考えるでしょう。
「新卒で正社員になれなければ人生終了」
という圧力のもとに、新卒で、SES企業のエンジニア職として正社員になりました。
ただ、今振り返ると、その正社員を続けていたら、人生終了していたと感じています。
待遇が低い、正社員のITエンジニア
前置きをしておくと、大手企業や名の通った会社では、十分、正社員の恩恵を受けられます。
正社員エンジニアを目指すなら、大手企業や名の通った会社を目指すべきです。
それを踏まえず、何が何でも正社員!という思考に陥ると、正社員といえど、劣悪な待遇に甘んじる事となります。
正社員で、酷い待遇の会社は、腐るほどありますから。
そして、正社員の待遇の低い企業の方が、多数派です。
なぜなら、日本は、中小企業が大半だからです。
そういった、正社員の待遇の低い企業に入社すると、旧来の正社員のイメージが簡単に崩壊します。
正社員のメリットといえば、
- 給料が高い(ボーナスや福利厚生含む)
- 安定
- 世間体
あたりが思い浮かびます。
しかし、私が経験した正社員では、これらのメリットが一切ありませんでした。
- 給料が安い
- 不安定
- 世間体(幻想)
正社員エンジニアは、給料が安い
長時間労働やみなし残業などを勘案すると正社員エンジニアの給料は、必然的に、安くなります。
ボーナスや福利厚生も、それほど期待できる企業はごくわずかで、結果的に、多くの企業で、正社員エンジニアよりも、非正規の方が給料は高いのです。
正社員エンジニアは、不安定
「正社員は、安定している」
「会社は、社員を簡単に解雇できない」
とは、よく言われますが、正社員エンジニアは、不安定な働き方です。
実際、会社は、社員を簡単に解雇することができます。
実体験として、高齢の正社員がいとも簡単に切られてしまう現場を見てきて、正社員といえど実態は、日雇いみたいに不安定な雇用形態なんだなあと実感しています。
世間体
それでも、なんとなく、正社員の方がいい、という空気感は、ありますよね。
世間体は、強固なので、こういった正社員至上主義の方々に、いくら、給料が安い、不安定と言っても、聞く耳を持ちません。
ただ、前述の通り、正社員では、薄給でいつ切られるか分からない不安定な労働を強いられる実態があります。
それによって、不利益を被るのは、自分自身なので、他人の意見よりも自分自身で考えて結論を出した方がいいでしょうね。
ちなみに、非正規の場合、クレジットカードが作れない、ローンが組めないなど、まことしやかに言われていますが、普通にクレジットカードは作れますし、特に、困ったことはありません。
正社員だったら人生終了していた
私も、正社員エンジニア時代は、長時間労働と薄給でした。
その経験をもとにフリーランスになってみて、正社員時代と比べて、労働時間は半分くらいに、報酬は倍以上になりました。
正社員至上主義を信じていたら、朝から晩まで仕事だけで、貯金もできない生活だったと恐ろしくなります。
繰り返しになりますが、すべての企業で、正社員エンジニアの待遇が悪い、というわけではありません。
もちろん、大手などは、高給であったり福利厚生が充実していたりします。
ただし、そう言った企業はごくわずかです。
大半の企業における正社員エンジニアの待遇は、その他の雇用形態よりも劣悪なものになっております。
「非正規よりも正社員の方がいい」
それを盲目的に信じていては、結局、何も得られるものはなかった、という結末になるかもしれませんね。