フリーランスエンジニアが案件を探す時の、強い味方。
それは、エージェントです。
「エンジニア 案件 探す」
や
「フリーランス エージェント」
で検索をかけると、エージェント企業が、たくさん出てきます。
有名どころは、
レバテック、ギークス、midworks、PE-BANK、フォスターフリーランス、・・
で、エンジニアをやっていれば、いずれかは、目にしたことがあるでしょう。
結論を言うと、
私は、エージェント登録は、あまりオススメしません。
「それでは、エージェントを使わずに、クライアントと直接契約を勧めるのか?」
と聞かれれば、必ずしも、そうではありません。
エージェントは、エンジニアとクライアントの間で発生する、煩わしい雑務を代行してくれます。
これは、多少、中間マージンを取られたとしても、享受した方がいい、メリットです。
では、エージェントの代わりに、何を使うべきなのか?
案件探しは、エージェントではなく、IT系のコンサルタント企業に依頼する事を、オススメします!
案件探しは、エージェントよりもITコンサルが良い理由
私は、エージェント、IT系コンサル、両方、使わせて頂いた事があります。
有名どころから、そうでないところまで、様々な企業(や個人事業主)とお付き合いしてきました。
エージェントとITコンサル、両社を比較すると、次のような優劣があります。
エージェント | ITコンサル | |
---|---|---|
コミュニケーション | × | ◎ |
確度 | △ | ◯ |
単価 | △ | ◎ |
「コミュニケーション」とは、エンジニアとのやり取りを指します。
「確度」は、案件の決まりやすさ。
「単価」は、エンジニアが受注する案件単価です。つまり、エンジニアの報酬に当たります。
図の通り、エージェントよりもITコンサルの方が、優れています。
エンジニアにとって、エージェントというサービスは、色々と不具合があって、使いづらいと感じています。
コミュニケーション
エージェントが使いづらい点は、以下の理由に集約されます。
エンジニアのヒアリングを担当するコーディネーターや営業が、素人のような人ばかり。
エンジニアにとって、これらの素人コーディネーターや営業との会話が、不毛で苦痛。
エージェントを使ったことのあるエンジニアなら誰でも、次のような事を、経験していると思います。
「この言語、業務経験は、何年ありますか?」
「Pythonの経験年数は、2年ですか?3年ですか?5年ですか?」
「申し訳ございません。2年と11ヶ月では、3年に達していないので、案件のご紹介はできません」
業務経験2年11ヶ月と3年で、どのくらいのスキルの差があるのでしょうか。
エージェントは、ヒアリングと称して、コーディネータや営業が、エンジニアのスキル確認を行いますが、
理解していないコーディネータや営業の、杓子定規的な会話が、エンジニアの負担になるのです。
私は、以前、酷いエージェントに出会いました。
「必須スキルは、Ruby on Rails業務経験3年以上」という案件で、
当時、私は、Ruby on Railsの業務経験が5年以上あります!とエントリしたら、
エージェントから、以下のような、驚くべきお祈りメールが返ってきました。
申し訳ございません。
当該案件は、必須スキルが、Ruby on Railsの業務経験3年以上となっております。
貴殿のRuby on Railsの業務経験5年では、3年以上という条件を満たしていない為、お見送りとさせて頂きます。
もう、無茶苦茶ですよね。。
日本語として成立していません。
恐らく、コピペであったり、頭を使わずに仕事をしているから、こんなオカシナ事態に陥るのです。
エンジニアとエージェント間の、コミュニケーションの不具合は、そのまま、エージェントに対する不信感に繋がります。
エージェントのデメリットは、ITコンサルのメリットに変わります。
ITコンサルの使いやすい点は、以下の通りです。
専門的なコンサルタントとやり取りをするので、エンジニアにとって、とても会話がしやすい
確度
コミュニケーションの不具合があると、必然的に、案件の確度(案件の決まりやすさ)も低くなります。
コーディネータは、経験年数○○年の確認などの、杓子定規的なヒアリングをして、クライアント面談の時は、隣で営業が黙っているだけです。
つまり、エージェントに属するコーディネータや営業は、ほとんど、案件内容(=業務内容)を理解していません。
エンジニアとクライアントの間に、理解できていない者が介在して、互いを引き合わせたとしても、良い結果にならないことは自明でしょう。
ITコンサルは、エンジニアが案件を受注に至る為に働きかける感じがあります。
一方で、エージェントは、何もやりません。
エージェントは、クライアントに「フロントエンドの業務経験1年以上のエンジニアが欲しい」と言われたら、
エンジニアに対して、フロントエンドの業務経験は、365日あるか確認をするだけの存在です。
「フロントエンド」が何なのか分かっていません。
エージェントは、いわば、言われたことをやるだけの人たちが集まって運営している組織です。
エージェントから案件を紹介された場合、往々にして、妥協が生じます。
妥協は、エンジニア側にとっては、単価の引き下げ、業務内容と希望の不一致などのデメリットをもたらします。
結果、エンジニアは、希望条件と大きく離れた案件を引き受けるように迫られる、
そんな事態も少なくありません。
マッチングさせることが大事であることは、エージェントもITコンサルも同様です。
しかし、ITコンサルが、エンジニアやクライアントの思考を理解しているのに対して、
エージェントは、両者が何をやっているかなんて、どうだっていいという考えで動いています。
エージェントとクライアント、両者の合意があって、初めて発注/受注に至ります。
以上を踏まえると、エージェントを利用した場合、確度は、低くなります。
単価
エージェントの求人では、「エンジニアの年収が〇〇万円から△△万円にアップしました」という内容を、よく目にします。
確かに、商流深SEが、エージェントを利用したら、年収は、アップします。
しかし、エージェント案件(直請)よりも、IT系コンサルが保有している案件の方が、単価は高いのです。
仲介から案件を紹介される際、
エージェント経由の案件の場合、エンジニアは、希望単価を下げるように言われる傾向があります。
一方で、
ITコンサルの案件の場合、むこうから、エンジニアの希望単価よりも高い単価を提示される場合が少なくありません。
エージェントとITコンサルから、同じような案件を紹介されたとしたら、やることは大差なくても、単価感が異なってくる、という事です。
長い間、エージェントから仕事を貰っていたエンジニアが、或る日、ITコンサルと出会い、案件を紹介されたとします。
その際、エージェントと取引している、いつもの希望単価を伝えると、ITコンサルに、
「え、そんな安い単価で、仕事受けてもらえるんですか?」
と驚かれてしまいます。
それだけ、エージェントとITコンサルでは、単価感が違ってくるのです。
エージェントは素人。コンサルはプロ
ふと、こんな事を思いませんか。
なぜ、エージェントは、素人が運営をしているのか?
答えは簡単です。
エージェントのコーディネータ職や営業職を素人(=誰でも出来る仕事/代えの効く人材)にやらせる事によって、安い人件費で運営することができるからです。
対して、ITコンサルは専門職であり、その人件費は、高価です。
ここまで書くとお分かりかと思いますが、
人件費の単価から考えても、エージェントよりもITコンサルの方が、良質なサービスを提供してくれるのです。
つまりは、安かろう悪かろう、という事です。
安価なサービスよりも、高価なサービスの方が、質は高くなります。
気づくと、最近、エージェントを使う機会がなくなっていました。
案件探しは、知り合いのITコンサルに依頼しています。
ITコンサルは、結構、高単価な案件を紹介してくれるので、やはり、エージェントよりも、絶対、ITコンサルを使うべきだな、と思う次第です!