リモート主体のフリーランスエンジニアは、客先常駐エンジニアよりも、時間に縛られない働き方が可能です。
一方で、時間が自由ゆえに、昼夜逆転や平日と土日の境界が曖昧になる、という不規則な生活に陥る恐れもあります。
寛容なクライアントでは、成果物を出してくれるなら、いつ作業をしてもいいですよ、と仰ってくれる場合も少なくありません。
しかし、フリーランスエンジニアも、或る程度、稼働開始時間や終了時間を含めて、一日の労働時間帯はしっかりと定めた方がいいです。
フリーランスも稼働開始終了時間を設けた方がいい理由は、労働時間を設定しないと、クライアントとの関係に悪影響をもたらす可能性があるからです。
稼働時間に寛容なクライアントは、往々にして、深夜や土日といった、一般的な企業の勤務時間と関係なく連絡をしてくることが多いのです。
その深夜や土日に連絡があった時、すぐに対応をしてしまうと、
クライアント側は、「ああ、この人は、いつでもすぐに対応をしてくれるな」と思ってしまいます。
これは、一見、仕事をくれるクライアントに対して好印象で、何も悪いことは無いように思えますが、実は、違います。
その後も、クライアントは、曜日、時間帯、関係なく、エンジニアに、連絡をしてきて、対応を迫ってきます。
エンジニアは、曜日、時間帯、関係なく、そのクライアントの対応に追われます。
要するに、仕事とプライベートの境界がなくなって、オーバーワークに陥るのです。
繰り返しになりますが、
クライアントは、こういった時間に縛られない働き方をエンジニアの事を、「いつ連絡してもすぐに対応してくれる良い人」と捉えています。
エンジニアがオーバーワークで限界を迎え、深夜や土日にやってくるクライアントの連絡に即時対応ができなくなったら、
クライアント側からすれば、「何で今まで対応してくれたのにやってくれないんだ」という感情のもと、悪評価が下ります。
冷静に考えてください。
そもそもが、人々が寝静まっている深夜や休業日に当たる土日に、連絡をしてくること自体、相手に対して失礼なんですよね。
おまけに、すぐのレスポンスを求めるなんて以ての外です。
フリーランスは、時間に縛られない自由な働き方ができる。
しかし、クライアント側からすれば、単に、いつでも仕事をしてくれる都合のいい人材にしか捉えられません。
「平日の○時~○時くらいまで稼働していますよ」
と事前に伝えることで、クライアントと良好な関係を保ちつつ案件に携わることができると考えます。
リモートワーク主体のフリーランスは、実際、自由な働き方が可能ですが、
仕事相手には、規則正しい生活リズムで仕事をしていると見せることで、
お互いに適度な距離感で仕事を進められます。