IT企業のトライアル採用で、無給タダ働きをさせられた体験談をお伝えします。
「トライアル採用」「お試し稼働」という名目で、無報酬の労働を求める企業の実態を、体験談をもとにお伝えします。
目次
トライアル採用に潜む罠
以前、クラウドワークス経由で、あるIT企業の求人に応募しました。
雇用形態は、業務委託です。
求人には、以下の選考フローが記載されていました。
① 1次面談(採用担当・カジュアル面談)
↓
② 2次面談(エンジニア面談)
↓
③ お試し稼働(トライアル採用)← ここが問題
↓
④ 最終面談
一見、丁寧な選考プロセスに見えます。(業務委託契約にしては、選考が多すぎるような気もしますが…)
しかし、③の「お試し稼働」に、とんでもない条件が隠されていました。
・報酬:無報酬(タダ働き)
・期間:無期限
・終了条件:クライアント社員の了承が出たら最終面談へ進める
【体験談】1次・2次面談を通過してお試し稼働へ
1次面談は採用担当者とのカジュアルな雰囲気でした。
2次面談はエンジニアとの技術的な話がメインでした。
両方とも通過しました。
そして、いよいよ「お試し稼働」が始まりました。
作業場所は、クライアントの社内常駐です。
仮採用なので、業務自体は、ゆるい感じかと思っていました。
しかし、現実は全く違いました。
思った以上にガンガン仕事が振られ、一日中、常に手を動かしている状態でした。
そして、クライアント社員からは、こう発破をかけられ続けました。
無報酬なのに、フル稼働を求められる。
これが「お試し稼働」の実態でした。
【衝撃】1ヶ月無給でフルタイム稼働している人がいた
トライアル採用による無給稼働が始まって1週間後のことです。
同じくトライアル採用されている別のエンジニアと話す機会がありました。
クライアントに聞かれないよう、それとなく状況を聞いてみると、衝撃的な事実が発覚しました。
トライアル採用で、1ヶ月間フルタイム無給で働いているのです。
残業を含め、計算すると、160時間以上をタダで提供していることになります。
その方は、「働かせていただいている。頑張って採用を獲得したい」という心意気で仕事をしているようでした。
馬鹿馬鹿しくなって、選考を辞退した
この話を聞いて、私は、馬鹿馬鹿しくなりました。
そして、即座に選考を辞退しました。
自分の中では、「仕事を辞めた」という感覚がありました。
しかし、クライアント側にとっては、あくまでも「選考を辞退した」という認識のようでした。
そうです。選考中なので、どれだけ働かされても、法的には「タダ働き」ではなく「選考の一環」という建前が成り立つのです。
トライアル採用を悪用した無給タダ働きスキームの実態
ここまで読めば、もう言うまでもないでしょう。
これは、タダで働かせることを目的とした、悪質なスキームです。
求人を出す
↓
面談を通過させる(採用する気はない)
↓
「お試し稼働」と称して無報酬で働かせる
↓
期間は無期限・終了条件はクライアントの気分次第
↓
タダ働きを最大限に引き出す
このスキームにとって、賢い求職者は都合が悪いのです。
むしろ、「採用されたい一心で何も疑わずに働き続ける求職者」の方が都合が良いのです。
要するに、騙せる求職者を求めているのです。
おわりに
「トライアル採用」「お試し稼働」という言葉は、一見、合理的に聞こえます。
しかし、以下の条件が揃っている場合は、即座に疑ってください。
・無報酬である
・期間が無期限である
・終了条件が曖昧である
・通常業務と変わらないフル稼働を求められる
自分の労働には、正当な対価を求める権利があります。
タダ働きを「選考の一環」と言い換える企業には、近づかないに越したことはありません。
トライアル採用という言葉に騙されないでください。
本記事が、悪質な求人に騙されないための一助になれば幸いです。


