クラウドソーシング

クラウドワークスの案件が激減している理由を考えてみた

クラウドワークスの案件激減を考えるエンジニアのイメージ

久しぶりに、クラウドワークスランサーズを開いてみました。

数年前まで、ちょくちょく利用していましたが、正直、ここまで変わっているとは思っていませんでした。

本記事では、久しぶりにクラウドソーシングサイトを覗いて気づいたことと、その背景にある構造的な問題について、私なりの視点でお伝えします。

 

【体験談】数年ぶりに覗いたクラウドワークス、案件が激減していた

フリーランスエンジニアとして活動する中で、久しぶりにクラウドワークスを開いてみました。

以前は、さまざまな発注者が案件を掲載しており、それなりに賑わっていた印象がありました。

しかし、画面をスクロールしながら、すぐに違和感を覚えました。

あれ、なんか案件が少なくなってる?

気のせいではありませんでした。

発注者(法人や個人)による案件が、明らかに激減していたのです。

そして、その穴を埋めるように、クラウドワークスが運営していると思われるエージェントによる案件が大量に掲載されていました。

プラットフォームの雰囲気が、数年前とはまるで別物になっていました。

 

なぜ発注者はクラウドワークスから去ったのか

そもそも、なぜこうなったのか?

私なりに考えてみると、答えはシンプルです。

クラウドソーシングは、発注者も受注者も、どちらも幸せにしない構造だったからです。

受注者側の問題——低単価・長時間労働の罠

クラウドワークスに集まる案件の多くは、驚くほど低単価です。

「この作業量でこの報酬?」と思わず目を疑いたくなるような案件が、普通に掲載されています。

受注者の現実:

  • 時給換算すると最低賃金を下回るケースも

  • 修正対応が無限に発生する

  • それでも断れない(次の評価に影響するから)

低単価で長時間、消耗し続ける

発注者側の問題——安かろう悪かろうの現実

一方、発注者側も決して得をしているわけではありません。

低単価で募集をかけると、集まってくるのは必然的に「それに見合った質の受注者」です。

頼んだのと全然違うものが上がってきた…
何度修正依頼を出しても、まともなものが来ない

成果物の品質が低ければ、結局、自分でやり直すことになります。

時間もお金も、二重に消費する羽目になるのです。

【クラウドソーシングの負のスパイラル】

低単価で募集

質の低い受注者しか集まらない

成果物が低品質になる

発注者が「使えない」と気づく

プラットフォームから去っていく

 

イメージの悪化——闇バイト・トラブルの温床に

さらに追い打ちをかけたのが、クラウドワークス自体のイメージ悪化です。

昨今、クラウドワークスが闇バイトの求人に悪用されるケースが相次いで報道されました。

普通のフリーランスが案件を探しているつもりで、気づかないうちにトラブルに巻き込まれる——そんなリスクが現実のものになっています。

 

実は、私自身も以前、クラウドワークスでトラブルに遭ったことがあります。

クラウドワークスに相談したんですが…
プラットフォームは対応できません

プラットフォーム側は、基本的にトラブルに介入してくれません。

 

泣き寝入りするしかない——そんな経験をしたユーザーが、プラットフォームから離れていくのは当然の結果です。

 

クラウドワークスが「エージェント化」している理由

こうした状況を受けて、クラウドワークス側も手をこまねいていたわけではないでしょう。

取った戦略が、自社エージェント事業への参入です。

これは、ある意味で合理的な判断です。

【なぜ、クラウドソーシングが、エージェント化するのか】

クラウドソーシング事業だけでは…

  • 発注者が減る → 掲載案件が減る → 収益が不安定
  • プラットフォーム手数料だけでは儲からない

自社でエージェントを運営することで

安定した収益源を確保しようとしている

要するに、SES企業と同じモデルに移行しているのです。

人材を仲介し、マージンを取る。クラウドソーシングという「場」を提供するだけのビジネスモデルに限界を感じ、より収益性の高い方向に舵を切っている——そういうことです。

ちなみに、クラウドワークスでは、クラウドワークステック。ランサーズは、ランサーズ テックエージェントという自社エージェントを運営しています。

クラウドワークスやランサーズで、エンジニア案件を検索すると、これらの自社エージェント案件ばかりが掲載されています。

 

クラウドワークスは、もう使えないのか

では、クラウドワークスはもう使えないプラットフォームなのでしょうか。

一概にそうとは言えませんが、以前のような「気軽に案件を探せる場」としての機能は、かなり低下していると感じます。(良い案件は少ないですが…)

 

そして、もうひとつ重要な変化があります。

クラウドワークスやランサーズは、もはや「クラウドソーシングのプラットフォーム」ではなく、「SES企業と同じ立ち位置」になりつつあります。

つまり、彼らは今や、従来のSES企業の競合です。

この変化を踏まえると、付き合い方もシンプルに考えられます。

【クラウドワークスとの付き合い方】

  • 良い案件がある選択肢のひとつとして活用する

  • 良い案件がない他のエージェントを使えばいいだけ

要するに、クラウドワークスに依存する必要はなく、数あるエージェントのひとつとして
フラットに見ればいい
、ということです。

より高単価・高品質な案件を継続的に取りたいのであれば、専門性の高いフリーランスエージェントや、直接契約のプラットフォームを並行して活用する方が、時間対効果は圧倒的に高いと思います。

プラットフォームの変化を見れば、市場の変化が見えてきます。

クラウドワークスの「エージェント化」は、クラウドソーシングという働き方の限界を、
プラットフォーム自身が認めたサインかもしれません。

 

本記事が、自分に合った働き方や案件の探し方を見直すきっかけになれば幸いです。

ABOUT ME
普通のフリーランスエンジニア マノリさん
ごく普通のエンジニア(経験20年)。早大卒。渋谷在住。フルリモートで稼働中。スタートアップとインバウンドが行き交うこの街で、AIと仲良くコードを書いている。趣味は小説と散歩と旅