「アンケート、お願いします」
渋谷や池袋、新宿を歩いていると、ビブスを着てネームプレートを首にかけた、おばちゃんが声掛けをしているところを見かけたことはありませんか?
年代、業種など簡単な個人情報を確認された後、雑居ビルの一室に案内されます。
そこで、アンケートを回答。
回答後、謝礼として、図書カードなどが貰えます。
アンケート内容は、主に、発売前の商品に関するもので、
ここで集まった回答が、消費者の声として企業に届けられます。
私は、何回か、この手の街頭アンケートに答えたことがありますが、
街頭アンケートは、本当に、信憑性があるのか?
と思ってしまいます。
【体験談】アンケート答えられない・・でもOK
以前、渋谷を歩いていた時、街頭アンケートに遭遇。
条件が合致し、アンケート会場である雑居ビルに案内されたことがありました。
この時は、例の如く、発売前の商品についての消費者アンケートでした。
この新商品のテレビCMを見て、感想や意見を聞かれる、というものです。
ちなみに、私は、テレビを持っていません。
今の時代でこそ、テレビを見ない人は、珍しくありませんが、
少し前までは、テレビを見ない人に対して、しばしば、奇異な目が向けられました。
テレビCMを、一通り見終えてから、アンケートの質問が開示されました。
それは、このテレビCMに出ているタレントの好感度的な質問内容でした。
テレビを見ていない者にとっては、このテレビCMに出ているタレントの事を知らないんですよね。。
しかし、このアンケートは、誰でも、このタレントについて知っているものとして作られているようでした。
つまり、
「このタレント、誰?」
と回答しようものなら、そこから先の設問に進むことが出来ない = アンケートが成立しないのです。
私は、正直に、
「このタレントを、そもそも、知りません」
と答えました。
すると、一気に、アンケート会場の中年女性の眉間に皺が寄りました。
「嘘をつかないでください」
「このタレントは、みんな知っている人なんです」
と、なぜか、怒られました。
恐らく、アンケート回収数のノルマが、決まっているのでしょうね。
だから、さっさと、回答させてノルマを達成したいのだと思います。
「アンケート内容が理解できません」と言われて、時間の無駄に付き合っていられないんだよ、と思われたのかもしれません。
それから、
この中年女性が、このCMに出ているタレントに関するヒントを、必死に、私に伝えようと努力されているのを感じました。
( ヒント、吉本 )
( 吉本?何?誰? )
( 明石家さんまなら知っているけど、それ以外は、全部同一存在にしか見えないんですが・・すみません )
こんな感じのやり取りでした。
で、最終的に、このアンケート、どうなったと言うと、
アンケートをテキトーに答えました。
全くこのタレントの事、知らないんだけど、と思いながら、思いつきで、それっぽく答えます。
もちろん、中年女性も、黙認です。
それどころか、どうしても答えられない質問は、この中年女性が答えを誘導してくれました。
「この質問、分からないんですけど、、」
「〇〇という答えにしておきましょうか」
「では、それで」
これって、、
アンケートなのか。。
これ、私が答えたアンケートではなく、完全に、この中年女性が答えたアンケートになっていました。
しかし、これは、年代、性別、収入などの属性をもとにした私が、回答したことになっているんですよね。
アンケート結果を見る度に、
これ、本当に、信用に足る内容なのかな、
と、ふいに脳裏を過ぎるのです。