フリーランスのエンジニアをやってます。
色々な案件で、チーム開発をやっていると、
時折、異業種から転職したエンジニアと出会います。
こうした、異業種転職は、
年齢の割に、エンジニアの経験年数やスキルが、不足していたりするので、
転職当初は、苦労されるだろうな、
と思います。
新卒で、エンジニア職についた場合は、
社内研修やOJTなど、なんだかんだ言って、仕事をしながら、技術を学ぶ機会があったり、若いがゆえに周りの目が、寛容だったりするのですが、
異業種転職者の場合、以前の職歴はあまり評価されず、単に、歳を重ねた未経験者と見られる恐れがあるからです。
（もっとも、これは、IT業界に限らないと思いますが）
新卒からエンジニア職で働いている者からすると、この仕事の光と影の部分を理解しているので、
なぜ、今の職種を捨てて、未経験であるエンジニア職に転職しようと決断したのか？
という疑問や好奇心が、
異業種転職者に対して、湧いてくるのです。
それで、
異業種からエンジニアに転職した方に、
転職理由を聞くと、大概、
「エンジニアは、すごく稼げるから（転職した）」
と言われます。
未経験でもエンジニアは稼げる？
私が出会った限りですが、
異業種からエンジニア（開発職）に転職して、すごく稼げるようになったという方は、見当たりません。
フリーターからエンジニアになれば、それは、さすがに収入アップしますが、、
普通に、異業種の正社員で働いていた方が、エンジニアに転職したからって、爆発的に収入が増えるという事はありません。
ましてや、未経験の職種への転職なので、収入が下がる覚悟は必要でしょう。
未経験からエンジニア転職の現状
私が出会った異業種転職者をまとめると、次のような方が多かったです。
・開発に関する職歴やスキルがないから仕事が取れない
・偽装したスキルシートで案件を獲るがスキル不足がばれて、契約終了
・スキルが身に付かない案件しか振られない（＝日雇い的労働）
・スキルアップと考えて、プログラミングスクールやセミナー等に金を注ぎ込む
もちろん、異業種から、エンジニアの正社員に転職して、安定的に働く方が大勢でしょう。
だけど、転職した途端、前職の待遇から、劇的に良くなる、ということはありません。
「異業種からエンジニアに転職して、収入アップしたよ！」
といっても、大半は、前職を続けていたら得られた、あるいは、前職で少し工夫すれば、得られる程度のアップ率だと思います。
「エンジニアになって、一攫千金」
いやいや、そんなことないですよ。。
そもそもが、優秀なエンジニアって、大学や院で、しっかり基礎理論を学んだうえで実践についているので。。
でも、エンジニア転職者の多くは、なぜ、「エンジニアは稼げる職業！」と思っているか？
そのような疑問が浮かびました。
プログラミング等、技術の高い専門性やエンジニア不足による人材の希少性が、
「おれ（エンジニア）は優秀な人材なんだ」
「エンジニアは稼げる」
という幻想を抱かせているのではないかと考えます。
未経験でエンジニア転職しても、甘くはないですよ。
スキルも業界慣習も知らない状態で、IT業界にやってくるといいカモにされる危険性もありますからね。
