以前、参画したSESの現場で、新人エンジニアが介在した事で、ムチャクチャな状況に陥った事があります。
少数のチームは、プログラマとデザイナ、そして、この新人エンジニアで構成されていました。
皆、フルリモートでの対応です。
新人エンジニアの、この方は、プログラミングが出来ないようだったので、実際の作業内容は、タスク管理をやっていました。
プログラミングが出来ない、SESの新人エンジニアは、実は、少なくありません。
そういった方には、往々にして、雑務的な作業をアサインされる傾向があります。
この時の新人さんは、タスク管理ーーRedmineで管理しているバグを状況把握、クライアントへの報告ーーを担っていました。
簡単な作業です。Redmineのタスクを整理して、クライアントに状況報告をするだけです。
プログラマー(私)が、全てのバグを潰して、無事リリースにこぎつけました。
結構、バタバタしたので、リリース前は、疲弊しましたが、無事リリースを迎え、胸を撫で下ろしました。
あとは、検収をいただき、問題なければ、報酬の支払いがされて終了という流れです。
そして、リリース後、間も無く、この新人から連絡が入りました。
クライアントが、激怒している!
という内容でした。
クライアントから送られてきたメッセージの一部を見せてもらうと、
「(納品されたものが)メチャクチャだ。どうしてくれるんだ!今すぐに直せ・・」
といった内容が記載されていました。
クライアントのもとに、謝罪に行く事に・・
この新人とプログラマー(私)、それと、リーダー(PL)の3人で、クライアント先に、謝罪に行くことになりました。
リーダー(PL)から、クライアントが相当怒っているようなので、メールではなく、顔を合わせて、謝罪した方がいいだろう。開発者であるプログラマー(私)も、付き添ってくれと駆り出されました。
プログラマー(私)は、クライアントが、なぜ、怒っているのか、全く検討がつきませんでした。
道中その旨を確認したところ、このリーダー(PL)も、クライアントが、なぜ、激怒しているのか、分かっていませんでした。
クライアントのオフィスに到着。
応接室に通されると、2名の担当者が、確かに、怒っていました。
我々は、平謝りをして、席に着くと、担当者は、書類をデスクに広げました。
書類には、Redmineで管理していたバグが印刷されていました。
「一体、いつになったら、修正してくれるんですか?」
クライアントの担当者は、強い口調で、言いました。
プログラマー(私)は、回答します。
「・・いえ、全部、修正完了していますよ」
クライアントA「え!?」
クライアントB「・・私たちは、これらのバグが未だに完了していないと報告を受けています。どういうことですか?」
プログラマー(私)「これら全て、1ヶ月前に、修正完了しています」
クライアントに報告していたのは・・この新人さんでした。
新人さんが、作業状況をクライアント側に、うまく伝達できていなかったようで、結果的に、互いに認識齟齬が生まれてしまいました。
一通り状況を説明すると、クライアントは、ホッとしたようでした。
それにしても、1ヶ月前に完了済みで且つリリースも完了しているのに、それがクライアントに伝わっていないのは、異常と思えますね。
リーダー(PL)が、新人さんに詰問をすると、
実は、この新人さん、開発プロジェクトの業務内容を含めて、何から何まで、何をやっているのか、さっぱり分かっていないようでした。
なるほど、それでは、プロジェクトは、ムチャクチャになりますね。
謝罪に駆り出されて、余計に稼働させられ、報酬の支払いが不安になるなんて、
SESの現場で、新人さんと一緒に作業することは、結構大変だよなと、つくづく思います。