フリーランスのエンジニアをやってます。
今は、フルリモート案件しか受けていませんが、
以前は、SESの客先常駐案件をやっていた時期もあります。
その客先常駐をしていた時、死んだと聞いていたエンジニアと再会した事がありました。
結論を言うと、スピリチュアル的な話ではなく、派遣営業の嘘が原因でした。
それは、一介のエンジニアにとって、派遣営業がいかに出鱈目な事をするか、を実感した出来事でもありました。
死んだはずのエンジニアと再会した、その経緯について、書いておこうと思います。
エンジニアが、営業との付き合う際の一助になれば、幸甚です。
営業の嘘「エンジニアは死にました。常駐できません」
或る開発案件に参画していた時、突然、プロジェクトから、エンジニアが抜けました。
開発プロジェクトから人が抜けることは、珍しくもなんともない話ですが、そのエンジニアが、非常に優秀でクライアントからの信頼も厚い方だったので、現場が、多少混乱したことを覚えています。
そしてクライアント ( 現場上司 ) が、当エンジニアの担当営業に、辞める理由を確認したところ、営業から「そのエンジニアは、お亡くなりになられました」という回答が返ってきたとのことです。
死んだ、と言われてしまえば、もう、引き止める言葉はありません。
その後、このエンジニアの所属会社は、抜けたポジションを狙うべく、新たなエンジニアを連れてきて、オフィスの隅の打合デスクで、頻繁に、クライアントと面談を繰り返していました。
しかし、やはり、優秀なエンジニアを獲得することは一筋縄ではいかないようで、ずっと、死んだとされるエンジニアのポジションは空いたまま、月日は流れました。
死んだはずのエンジニアと別会社経由で再契約
そして、数ヶ月後。
これには、クライアント含め、現場のメンバー一同、驚いたのですが、
仲介営業から死んだと聞かされていたエンジニアが、別会社の仲介経由で、面談に現れました。
「このエンジニアは、なぜ、死んだことにされたのか?」
「どうして、再度、この現場に現れたのか?」
開発メンバーの頭には、?が浮かびます。
実は、このエンジニアは、以前の仲介会社と、契約の更新で、揉めていたとのこと。
揉めていた理由は、単価が異常に低かったのが原因で、所属仲介とエンジニアの間に、4社入っていたらしいのです。
この優秀なエンジニアの当時の報酬額は、一般的な新入社員の初任給と同じくらいらしかったので、さすがに、同情しましたね。
で、当時、多重商流に入り込んでいる数社の仲介会社を退かそうと試行錯誤していたら ( =仲介会社と揉めていたら ) 、突然、所属の仲介会社から、契約終了が言い渡されたとのことです。
まあ、確かに、仲介会社 ( 特に、多重商流に入り込んでいる仲介 ) からしたら、黙っていても、自分達のもとに、お金を入れてくれる存在なので、余計なことするなよ、って思いますよね。。
クライアント側は、この優秀なエンジニアの事を気に入っていますし、エンジニアも同様にこの現場を気に入っていて、クライアントとの関係も良好なので、このエンジニアが現場を抜ける理由が無いんですよね。。
この現場からエンジニアを抜けさせる、営業側の苦肉の策として「エンジニアを死んだ事にした」ようでした。
死んだ事にしてしまえば、誰も何も言えないですからね。。
その代わりに、誰か他のエンジニアを、このポジションに入れようとしていたのかな、と推察します。
信用できない派遣営業たち
それから、しばらくして、このエンジニアは、別の仲介を使って、同じ現場に戻ってきたわけです。
今度は、元請けのみ ( クライアント ー 仲介 ー エンジニア ) の契約になったので、かなり手取りの報酬額が増えたようです。
同時に、以前、多重商流の時は、たいぶ、抜かれていたんだなあ、と実感したようです。
「元請け」でも「多重商流」でも、エンジニアがやる仕事に変わりはないのですから。
ちなみに、クライアントは、事の顛末を知って、この嘘をついていた仲介 (営業) を利用しなくなりました。
「〇〇さん ( エンジニア ) は、死んだので、常駐できなくなりました」
この営業は、目先の利益の為に、非倫理的な行為を取ったのでしょう。
もしかしたら、黙っていれば、バレる事はないだろう、と思ったのかもしれません。
こうした営業から、仕事を紹介されたくないですよね。
何かトラブルがあった時、全部、人のせいにして、自分は責任取らずにトンズラするのは、決まって、こういうタイプです。
こういった場面に出くわす度に、営業って信用できない人が少なくないよな、とガッカリしてしまうのです。