フリーランス

フリーランスは誰でもなれる。けど…

anyone freelance

今日から俺はフリーランスだ。

それで、誰でも、フリーランスに、なれます。

 

せいぜい、書類を、税務署に出す程度です。

 

しかし、会社員は、そうはいきません。

今日から会社員だ。

と叫んでも、会社員には、なれません。

なぜなら、会社員は、「誰かに認めてもらわないと」なることができないからです。

 

要するに、

フリーランス、あるいは、一人法人は、「誰かに認めてもらわなくても」なれます。

 

これが何を意味しているか、薄々、お判りでしょう。

 

面談に行ったら、自慢話オジサン登場

 

クラウドソーシングで、

発注者とお会いする機会が増えると、段々と理解してきました。

 

フリーランスになってから、間もない頃でした。

クラウドソーシングサービスで、とある発注者と繋がりました。

案件にエントリをしてから、1ヶ月後に連絡が来たので、正直、忘れていました。

その返信文面には、

「あなたの経歴を拝見し前向きに発注する方向で、一度、打ち合わせをお願いします」

とあったので、

業務内容も得意な分野であり、稼働リソースにも余裕があったことを踏まえて、私は、お会いすることにしました。

場所は、都内。

比較的安価な、コワーキングスペースのミーティングルームでした。

ミーティングルームとはいっても、即席で作られたような感じで、非常に狭かったです。

密閉空間にテーブルを挟んで2人ずつ座れる椅子がありました。

受付の人に案内されて、そこに通された時には、すでに、2人が席に着いていました。

その2人と対面する形で、私も座りました。

 

1人は、50代後半くらいの男性でした。

もう1人は、大学を出たばかりのような若い男性でした。

 

初見では、

片方が上司、

もう片方が実務担当者、

だと思いました。

 

すると、

名刺交換もなく、いきなり、

50代後半男が、自慢話を、始めました。

 

若者は、隣でニヤニヤしています。

 

この自慢話の内容を簡単に言うと、

いかに隣の若い男が凄い奴か、

という類のことを延々を聞かされました。

 

私は童顔と良く言われることもあり、

その見た目を侮ってかは、分かりませんが、

50代後半男が、段々と興奮してきて、自慢は説教に変わりました。

 

「この隣の男は凄いんだぞ。それに比べて、お前は、普通のエンジニアか。情けないな…」

 

そして話を聞いていたら、

どうやら、この2人、上司と部下の関係ではなく、

発注者と受注者の関係だと分かりました。

 

「実は、今回の案件は、発注先が既に決定している。この若い男にやってもらうと思っている」

 

私は、この若い男と一緒に作業をするのかと思いましたが、よくよく聞いてみると、どうやら、そうではなさそうでした。

 

「発注先が決定しているから、今回はご縁がなかったということで。もう帰ってもいいけど、もう少し、我々の話聞きたい?」

 

なんで、面談に呼び出したんだろう?

意味不明です。

私はここに何しに来たんだろう。

 

直後、すぐに帰りました。見送りもありません。

 

結局、この面談は、

50代後半男の自慢と私に対する説教

20代前半男の自慢と私に対する冷笑

だけでしたから。

 

「20代前半のこの若者は、本当に優秀な人間なんだ。俺は50年生きて来て、ここまで優秀な人間は見たことはない。おそらく、孫正義を超える逸材だ。あなたは、この男のような優秀な人間に成れないかもしれない、凡庸な一般的なサラリーマンのような人生を送るのかもしれないけど、それが普通なんだよ。悪いことではないんだよ」

 

自宅を出て電車に乗り面談をしてから再び電車に乗って自宅に戻ってくる、

この時間を考えると、

私は一体何をやっていたんだろう。

と閉口します。

 

でも、過ぎたことは仕様がありません。

ここからは、気持ちを切り替えて進むのみです。

そう思ったのですが、話は、まだ続きがあります。

 

個人情報には気をつけよう

 

それから、1ヶ月後です。

 

自宅兼事務所のチャイムが乱暴に何度も鳴り、

玄関のドアを何度も叩く音が室内に響き渡りました。

 

誰?

 

オッサンが、玄関に立っていました。

 

心当たりはありません。

扉を開け、このオッサンと話しているうちに、

1ヶ月前の出来事が心の中に蘇ってきました。

 

実は、この50代後半のオッサン、発注するつもりなどないくせに、

打ち合わせの時、私の住所を開示するよう求めてきて、

正直に、私は答えていました。

 

確か、NDAとかを理由にして個人情報の開示を求められました。しかしこのオッサンからは、何ら守秘情報の開示はなかったんですよね。。単に、私の個人情報が抜かれただけ。。嗚呼

 

それで、私の所在地を知っていたようです。

 

で、今更、何用でしょうか。

 

「実は、発注者であるあの若者が、途中で仕事を投げ出して連絡がつかなくなってしまった。中途半端な状態になっている案件の続きをやれ」

とのことです。

 

しかも、

「続きをやってくれないか」

ではなく、

「続きをやれ」

と言っていました。

 

なぜここまで高圧的な態度で、言ってくるのか不思議でなりませんが、

 

「俺がお前に、仕事を振ってやっているんだから、四の五の言わず、おとなしくやらせていただきます。って言って、今すぐ作業を開始するのが常識だろ」

 

と怒り出す始末です。

呆れます。。

これは、もうどうしようもありません。。

私の住んでいるマンションのすぐ近くには交番があります。

埒が明かないので、交番に、この男を連れて行こうとしましたが、

この男は、全速力でダッシュして逃げていきました。

 

悪いことをしている自覚はあるんですね。。

 

その後、もう一度、この男は自宅にやって来て、玄関前で、マンション管理人と揉めていました。

相手にしないでいると、そのあとは来なくなりました。

 

この50代後半のオッサンは、一人法人でした。

 

フリーランスや一人法人って、誰でも、なることができるんですよね。

でも、そこに品質が伴っているかは、また別の話になります。

 

気をつけないと、普通に生活していても、犯罪的なことに巻き込まれる可能性がありますね。

気をつけましょう。

ABOUT ME
普通のフリーランスエンジニア マノリさん
1981年生。早稲田大学卒。秋葉原(外神田)在住。フルリモートで作業中。昼は人で溢れかえり、夜は誰もいなくなる電気街で、仕事を頑張る。趣味は、小説と散歩