SES・派遣

SESや派遣エンジニアに客先現場の社員がパワハラをする心理とは

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SESや派遣社員のエンジニアをやっていると、常駐先のクライアント、プロパーから、パワハラを受ける経験は、少なくありません。

私も、客先常駐で働いていた時期は、何度か、プロパーからパワハラを受けた事があります。

 

パワハラのバリエーションは豊富ですが、なかには、怒号や罵声を浴びせてくるプロパーも、いるのです。

常駐先のパワハラ社員は、意外かもしれませんが、男性に限らず、女性もいます。

 

SESや派遣エンジニア時代に遭遇した、客先のパワハラ社員について、書いておこうと思います。

 

プロパー・上位会社とSES・派遣エンジニアの格差

パワハラをする人の心の内奥には、

SESや派遣エンジニアよりも、仕事を与えてやっている、派遣先のプロパー社員や上位会社である自分たちの方が、地位が高い、

という格差意識が、透けて見えます。

 

派遣先のプロパー社員や上位会社から怒号や罵声を浴び続けられると、SESエンジニアは委縮していきます。

「プロパー・上位会社 > SESエンジニア」という地位が固定化され、SESエンジニアは、自分は身分が低い、他社よりも劣った、存在であると刷り込まれていきます。

これは、いくら、SESエンジニアに、

「心を強く持て!」

「相手にするな!」

と言っても、無駄です。

SESエンジニアを取り巻く環境全てが、「プロパー・上位会社 > SESエンジニア」という定式をもとに作用しているので、一介のSESエンジニアの心は、その環境に、非常に簡単に取り込まれていきます。

特に、これからも、SESエンジニアを続けていこうと考えているならば、この不条理を諦念を持って受け入れざるを得ない現実があります。

 

短期案件の方が、パワハラ社員に遭遇する確率が上がる

SESや派遣のエンジニアに、パワハラを働く常駐先のプロパー社員は、短期や期間限定の案件に遭遇する場合が多い傾向があります。

長期案件では、「プロパー・上位会社 > SESエンジニア」という背景はありつつも、プロパー社員側にとっても、或る程度、SESエンジニアと関係性を築かなければなりません。

短期案件は、その名の通り、その時だけの関係という意識が強くなりがちです。

しかも、短期案件は、往々にして、炎上している場合が多いのです。

炎上プロジェクトで納期に追われる状況下では、自分たちよりも下の階級の名も無きエンジニア達に対して、罵詈雑言を浴びせる確率は上がっていきます。

 

【体験談】パワハラ社員はコンプレックスの塊?

筆者は、以前、派遣社員エンジニアとして客先に常駐して、働いていた時期があります。

特に、短期案件の場合、何度か、パワハラをするプロパー社員に遭遇しました。

バカ、アホ、使いモノにならねえな、役に立たず・・等々、好き勝手に、言ってきます。

こちらとしては、逆らったら契約を切られてしまうので、忍従を保つしか無いのです。

(もっとも、今思うと、パワハラ社員に関わるくらいなら、切られた方が有難いのですが)

 

常駐先でパワハラをしてくる社員を観察していると、パワハラ社員は、皆、仕事に対して強い執着を持っているような印象を受けました。

裏を返すと、これらのパワハラ社員から仕事を取り上げたら、一体、彼ら彼女らはどうなってしまうのだろう、とすらも思いました。

 

パワハラ社員の仕事への執着心は、開発メンバーの経歴等の関心にも結び付きます。

私は、パワハラ社員に、学歴や職務経歴、直近に参画した案件について、など、これまでの私の経歴をねほりはほり聞かれる機会が、度々、ありました。

恐らく、最底辺であるSESエンジニアに到るまでに、どのような落ち方をしていったのか、を聞きたいとする野次馬根性とそして、SESエンジニアに、プロパー様がマウントを取りたいのでしょう。

常駐エンジニアだった私は、このようなプロパー社員のマウントに、ゴマスリを持って接待しなければならない事が、不快でした。

 

客先常駐で働いていた当時の時点で、私の経歴は、以下のような感じでした。

  • 職務経歴 : 新卒からずっと客先常駐のWeb系エンジニア(5年〜10年くらい)
  • 最終学歴 : 早稲田大学卒

 

つい先ほどまで、勢いよく罵詈雑言を浴びせかけてきていた、プロパー社員が、私が大学名を言った途端に、黙り込んでしまうのです。

(当然ですが、私は、学歴でマウントを取ってやろう、という意識はありません。派遣エンジニアとはいえ、当時すでに、社会人なので)

これは、特定の一人のパワハラ社員がそうであったというのではなく、私の客先常駐でのパワハラ経験を通じて、こういった状況になる事が多かったのが、非常に印象に残っています。

 

パワハラ社員の頭の中には、

「プロパー > SESエンジニア」

という構図があります。

自分よりも下だと思っていた存在が、何かの分野で自分よりも上であったことが明らかになった時、戸惑いの感情が芽生えたのでしょう。

 

ちなみに、常駐先のパワハラ社員は、私が学歴や経歴を言った後、明らかに、おとなしくなっていく傾向がありました。

 

以上を踏まえると、パワハラを行う人は、何らかの強いコンプレックスを抱えているのだろうと考えます。

 

とはいっても、

SESや派遣の現場で、パワハラ社員に当たってしまったら、可及的速やかに、その現場を離れることをオススメします。

もっと、良い現場は、いくらでもありますからね。

ABOUT ME
普通のフリーランスエンジニア マノリさん
1981年生。早稲田大学卒。秋葉原(外神田)在住。フルリモートで作業中。昼は人で溢れかえり、夜は誰もいなくなる電気街で、仕事を頑張る。趣味は、小説と散歩