大手派遣会社が求めている優秀な派遣社員とは、どんな人でしょうか?
大手派遣会社のコーディネータの御方に言われた答えが、
今でも、忘れられずにいます。
大手派遣会社のコーディネータの御方には、
次のようなご回答をいただきました。
知識の無い人…
大手の派遣会社が求めているくらいの人材ですから、
知識のない人は、いわば、エリート派遣社員と言ってもいいかもしれません。
詳細や経緯を、書いていきます。
目次
派遣社員としての長い経験
私は、エンジニアの業務経験が大体、14年くらいあります。
契約形態は、正社員、契約社員、派遣社員、アルバイト・パート、業務委託と、一通り経験しました。
契約形態が違うだけで、ほぼ、同じような事をやっています。
契約形態で、一番長かったのは、派遣社員の経歴です。
派遣社員として働かれたことのある方は、お判りかと思いますが、
派遣社員として働く場合、
一つの派遣会社に所属して、そこからの紹介のみで、稼働する、
ということは稀で、多くの派遣社員は、
複数の派遣会社に登録しておき、
仕事が切れるタイミング(契約満了の一ヶ月前に継続有無の告知を貰う)で、
登録済みの複数の派遣会社に仕事を紹介してもらい、
契約終了と入れ替わりで、別の現場に移るということを行います。
これが、一般的なやり方です。
私は、当時、大手から中小零細まで、様々な派遣会社に登録していました。
派遣社員の経験は非常に長かったので、
かなりの数の派遣会社に登録していたと思います。
(リクナビ派遣やen派遣等で、都度、エントリをしていたら、登録数が無駄に増えていってしまった現実もあります)
大手派遣会社の登録説明会での事
誰もが知る、大手の派遣会社の登録説明会に行った時のことです。
この人材派遣会社と繋がった事情は、
いつものように、リクナビ派遣などの派遣求人サイトでした。
派遣の登録説明会は、物凄く時間がかかるので、
これが、好きな人は少ないでしょう。
一般的な、面接では、1時間くらいでしょう。
登録説明会は、2時間くらいかかるところもあります。
1. 派遣の就業の流れのビデオを見る
2. スキルチェック(オフィス系)
3. エンジニアの場合、派遣会社のフォーマットに沿ったスキルシートの記入
4. コーディネータとの面談
こんな流れです。
これは、コーディネータとの面談の時のお話です。
ちなみに、この時は、私は、すでに10年くらいのエンジニア経験がありました。
面談してくれた、この大手人材派遣会社のコーディネータも、
経験が長いらしく、自分でベテランと仰っていました。
40代くらいの女性でした。
この女性から、人材派遣会社が求めている理想の人材について、
教わることになりました。
派遣社員は、知識を身につけてはいけない
面談で、自己紹介を終え、
コーディネータから、何か質問はありますかと聞かれました。
私は、自分がエントリした案件について、
このコーディネータに、質問をし始めた時に、事態が起きました。
コーディネータの女性は、眉間に皺を寄せ、明らかに、私を睨みつけているのです。
質問をやめると、眉間の皺が、治ります。
私がした質問は、
あまりにもありきたりなもので、
・私のスキルにこの案件はマッチしますか(私はマッチすると考えていますが、、)
・参画したらまずどのような作業に入ることになりますか
などで、
このような場面でされる、一般的な質問と考えて間違いがありません。
もちろん、言葉遣いや態度も気をつけて話しております。
私は、正直、なんで、この女性が怒っているのか、さっぱり分かりませんでした。
あまりにも、露骨に睨み付けられたので、
どうにも、その苛だたし気な表情が頭に焼きついていました。
すっかり穏やかな表情に戻っていました。
私は、もう一度、エントリした案件に関する質問をしました。
すると、女性の表情は、また、怒りに満ちたものに変わってしまいました。
そして、女性は身を乗り出して、
「あまり、ベラベラと質問をしないで」
と言ってから、
「私たちは、知識がある人は求めていません」
そして、自身の頭に手を当てて、
「何にも、入っていない人が欲しいんです」
と、言われました。
面談は、それで終わりました。
最後にアドバイスと称して、
「あなた、派遣社員として今後もキャリアを積んでいきたいのならば、知識を持たない方がいいですよ。我々が求めている人材は、知識がある人ではないからです」
と言われました。
翌日には、この派遣登録から不採用の通知が届きました。
色々と考えさせられた派遣の登録会でした。
なぜ、コーディネータは不機嫌になったのか
私がした質問は、
相手を不愉快にするような類のものでは決してありませんでした。
・この案件に参画するには、どんなスキルが必要なのか
・どのような体制で、プロジェクトを運営しているのか
といった平々凡々とした質問に過ぎません。
それでは、なぜ、このコーディネータの女性は、不機嫌になったのでしょうか。
色々考えたところ、原因は、次の2点かと思っております。
- 進んで質問をした(= 能動的な振る舞いをしたから)
- 応募した案件が、釣り案件だったから
進んで質問をした(= 能動的な振る舞いをしたから)
私の質問内容は、平凡なものでしたが、
質問をする姿勢は、かなり能動的だったと思います。
進んで、質問をしました。
派遣会社側からすれば、
あれかこれやと意見してくる派遣社員は、使いづらいと感じるのでしょう。
それよりも、
派遣会社が言う事を、何も言わずに、口答えせずに、
淡々と遂行する派遣社員の方が、扱いやすいのは、明らかだと思います。
なまじ、知識があると、色々と意見をしたくなるものです。
そういった意味で、
コーディネータの口から、
「弊社は、知識が無い人を求めている」
という発言が、飛び出したのかもしれません。
応募した案件が、釣り案件だったから
私がエントリして色々と質問をしたこの案件が、
存在していないという可能性もあります。
いわゆる、釣り案件です。
空の求人を掲載しておき、応募してきたエンジニアに、この案件は充足しましたとテキトーな理由をつけて、別の案件を紹介してくる、あれの事です。
存在していない案件に対して、
長い間、あれこれ質問されたので、腹が立ったのでしょう。
もちろん、コーディネータの女性は、釣り案件であることは、口にはしません。
察しろよ、ってことなんでしょう。
実を言うと、
私は、面談の段階で、釣り案件であることを、薄々、気づいていました。
派遣社員の経験が長いので、その辺は、分かります。
それでも、
相手が釣り案件であると言わない以上、
こちらも、存在している案件として、対応せざるを得ません。
「知識がある人はいりません」
って、結構確信をついた言葉だと思いました。
確かに、ギャーギャー喋り捲る人よりも、
言われた通りに動く人の方が、派遣社員の鏡のように見えますよね。
但し、それを、大手の人材派遣会社の御方に言われたことは、
結構、衝撃的な出来事でした。