やよい軒で、おかわりをし続ける客を見かける事は、珍しくない時代になりました。
以前、【この客はやよい軒に住んでいるのではないか】と思えるほどに、無限におかわりをし続ける客を見かけた事があります。
やよい軒の”おかわり”客から、現代の飲食チェーン店の客の実像について、考察したいと思います。
1. やよい軒のおかわり風景
その日は、朝一で、クライアント先で、打ち合わせが入っていました。
埼玉から多くの通勤客を運んでくる、都内のとある巨大ターミナル駅
駅からクライアント企業向かう途中、やよい軒が目にとまりました。
サクッと、朝定食を取ろうと入店しました。
筆者、リモートワークで、システム開発の仕事をしています。日中常時、椅子に座り、デスクでPCに向かって作業をしております。
つまり、全くカロリーを消費しない生活なので、夜は、ほとんど食べず、就寝します。
朝、目がさめるとかなり腹ペコの状態になっています。
空腹で、クライアントとの打ち合わせで、頭が回らないとなっては、いけませんから、何か腹にいれておいた方が良いだろうと、入店を決意した次第です。
朝定食を注文。
サクッと、平らげました。
見ると、やよい軒は、朝定食も含め、定食類は、すべて、おかわり自由とのこと。
「ごはんおかわり処」という一角にある、おひつから各自、ご飯をよそっていくことができます。
朝なので、おかわりして、モリモリと食べても良かったのですが、クライアント先での打ち合わせの時間も近づいていたので、私は、おかわりしませんでした。
それに、私が注文したのは、納豆朝定食でした。
納豆や生卵、漬物に味噌汁。
茶碗一杯のご飯で、大体、これらを食べ終えてしまうんですよね。
さて、私が気になって点は、ここからです。
私が、朝定食を食べている間、何往復も、茶碗片手に、「ごはんおかわり処」に通う客がいました。
それも、1人だけではなく、5、6人くらい、常連然とした、中年男性でした。(ただ、どのような仕事をしているかは、謎な風貌でした。)
これらの、“おかわり客“は、私が、入店した時点で既に、定食を食べていました。そして、私が、退店する瞬間も、まだ、店内で、よそってきたご飯を食べていました。
私は、退店してクライアントの会社に向かう時、やよい軒の“おかわり客“について、よく食べるなぁくらいに思っていました。
2. 1時間後に行ってみた
クライアント先での打ち合わせは、良い感じに進みました。
そして、なぜか、話は、やよい軒に行くという流れになりました。
打ち合わせスペースの使用時間が限られていた事と、もう少し、打ち合わせ時間を確保したいという事と、この後、クライアントの担当者は、別件が入っており、その前に、昼食(兼朝食)を済ませておきたいといった、複合的な理由が重なり合い、会社近くのやよい軒に行くという結論になりました。
私は、ほんの1時間前に、やよい軒に行っていましたので、一応、その旨を、伝えると、担当者は、では、別の場所にしましょう、と言ってくれましたが、まだ、昼前の時間です。適当な、空いている飲食店が、ありませんでした。
飲食店を探すのにも、時間がかかります。
結果、やよい軒に決定しました。(担当者に、奢って頂きました。それに、私は、1時間前に食べたばかりでしたが、店員の方に、ご飯の量を限りなく少なくしてもらえばいいだろうくらいに思いました。)
やよい軒で朝食を食べてから1時間後、同じ、やよい軒へ再来店です。
薄々、心がざわつきました。
担当者とテーブル席に着いて、私は、辺りを見渡しました。
すると、1時間前にもいた、常連然とした“おかわり客“が、未だ、茶碗の白飯を、かっこんでいました。
1時間前に、5、6人いた、“おかわり客“の中年男性。数も、変わっていないように見えました。
3. おかわり客が上客なのか?
やよい軒といえば、
・ご飯のおかわり自由
・十六穀米の選択可能(おかわり不可)
というサービスがありました。(2019年8月時点)
昨年(2019年)、やよい軒は、おかわり自由を廃止し、おかわり有料化を実験的に、行なっていました。SNSで、批判的な意見がたくさんあがり、結果、早々と、おかわり有料化を取り下げました。
ほとぼりが冷めた頃、十六穀米を廃止し、もち麦ごはんの提供が始まりました。
十六穀米は、無料で変更できたのに対して、もち麦ごはんは、有料です。
要するに、実質的に値上げにあたります。
気になる点は、ご飯のおかわり自由は、そのままなのですね。
どう考えても、「ご飯のおかわり自由」よりも「十六穀米の選択可能(おかわり不可)」の方が、客回転は高いはずです。客回転は高さは、店の利益にも繋がります。
この点を踏まえると、“ご飯おかわり“客は優遇される一方で、それ以外の普通の客の足は遠退いていくのではないか、と考えに帰結する事は自然です。
・健康志向の時代において、実質の値上げだから
・“おかわり“客によって、店内環境が劣悪になる
などの理由があります。
常連然とした“おかわり客“の中年男性達は、ずっと、やよい軒に居座っています。
その為、普通に、利用したい客が着く席が、一向に空く気配がありません。
最終的には、“おかわり常連客“が占領した店内になっていくのではないでしょうか。
4. まとめ
“おかわり客“は、私とクライアントが店を後にした時点で、まだ、おかわりをしていました。
店員の人が何かを話しかけていたようですが、“おかわり客“は、「分かった分かった」と笑顔で返答しながら、しゃもじでご飯を茶碗によそっていました。
後から入ってきた客が、“おかわり客“の雰囲気に何かを感じたのか、そのまま、店を出ていく姿も、目にしました。
私がやよい軒入店、既に、“おかわり客“が、ガツガツ白飯を食べている
↓↓
(私、一旦、退店。クライアント先で、1時間の打ち合わせ)
↓↓
クライアントと同やよい軒に再入店。まだ、1時間前にいた、“おかわり客“がいる
↓↓
私とクライアント、食事終了。退店する時点で、“おかわり客“が、未だに、おかわりをしている
やよい軒は、“おかわり常連客“が、長時間、席を占領し、その他の普通の客が、近づき難い環境になっているのではないだろうか、そんなことを思わずにはいられなかった一件でした。