フリーランスのエンジニアをやってます。
以前、SES企業で、正社員エンジニアとして、働いていた時期があります。
その頃、何度か、待機を経験しました。
嬉しいことに、その会社では、待機中も、給料が支払われていました。
ふと思いませんか??
「この待機期間が、ずーっと続いたら最後どうなるのか?」
って。
結論を申し上げますと、
待機期間が長く続くと、最終的には、エンジニアはクビになります。
本記事では、待機期間が長引いた場合、SESエンジニアは、どのような扱いを受けるのか、について、書いていきます。
目次
SESエンジニアの待機期間とは
SESの待機期間とは、簡単に言うと、求職期間のようなもので、現在、特定のプロジェクトに参画しておらず、次に参画する案件を探している状態のことです。
でも、無職というわけではなく、SES企業に所属している正社員なので、(会社規約によりますが)しっかり給料が支払われます。
待機期間も、給料が満額支給されたり、あるいは、70%分の支給になったり、支給なしの場合だったり、と、それは、会社によりけりです。
待機期間は、自社に出社する場合もありますが、自宅待機を命じられる場合もあり、これも、会社によりけりです。
いずれにせよ、待機期間は、基本的に、暇です。
会社に出社しても、やることはありません。(会社側も理解しています。)
かといって、好きなことをしていてもいいよ、とはいかないので、技術の勉強をさせられるケースが多いです。
ちなみに、私の所属していたSES企業の場合、一応、会社に来て、技術の勉強をさせられました。
勉強の対象は、自分の関心のある分野を選んでよかったので、全然、飽きずに、楽しく待機期間を過ごせました。
もちろん、定時で上がれますし、待機期間も、給料が満額支払われていました。
仕事をせずに、給料が貰えるんですから、ずっと待機期間が続いてくれないかなー、と、結構真面目に考えていましたね。
それはそうですよね。
客先に入ったら、まず、定時に帰れませんし、リリース前では、残業地獄に陥りますから。
SES企業は、エンジニアが稼働しないと儲からない
SES企業は、客先企業に、エンジニアを売ることで、利益を上げています。
客先との間で、派遣契約や業務委託契約が結ばれなければ、利益が生まれません。
つまり、待機しているエンジニアとは、所属しているSES企業に一切、利益をもたらさずに、給料だけは支給されている、いわば、お荷物社員なのです。
経営者側の視点で考えると実感しやすいかもしれませんが、会社に一切、利益をもたらさない人に、給料を支払い続けるのは難しい、それは言うまでもありませんね。
すると、待機期間が長いエンジニアは、どうなるか?
答えは簡単です。
エンジニアが切られる以外の道はない、という結論に至ります。
待機期間が長いSESエンジニアの末路
SES企業は、安く使えるので、常時、正社員エンジニアを求めています。
それと同時に、SES企業は、待機期間のリスクも把握しています。
エンジニアの待機期間が長引いた場合、SES企業は、エンジニアに対して、次のような行動を取ります。
1.遠回しに会社を辞めるよう促す → 自己都合退職にもっていく
2.(1で辞めない場合)会社側からエンジニアに辞めるように圧力をかけていく → 違法性のある行為も
1.遠回しに会社を辞めるよう促す → 自己都合退職にもっていく
「客先面談を繰り返しても、案件が決まらないこと」
「売上が上げられていないこと」
「会社に貢献していない奴に、給料を支払うことが難しいこと」
待機エンジニアは、これらを、SES企業から指摘されます。
会社側は、辞めろとは、はっきり言いません。
でも、空気的には、さっさと辞めてくれ、と訴えかけてきます。
ほとんどのエンジニアは、これで、自主的に辞めていきます。
2.(1で辞めない場合)会社側からエンジニアに辞めるように圧力をかけていく → 違法性のある行為も
簡単に、正社員は、解雇されません。
かといって、待機期間の続くエンジニアを雇い続けていては、経営者は破産してしまいます。
エンジニアが、自主的に、退職しない場合、会社は、なんとかして、エンジニアを辞めさせるように仕向けてきます。
私自身、待機の経験はありますが、それほど長引かず、別案件の参画に至っているので、会社から退職圧力を受けた経験はありません。
しかし、待機期間が長引いて、最終的に、切られたエンジニアも何人か見てきました。
待機期間が続いたエンジニアの末路(経験談)
- エンジニアは、自宅待機を命じられ、その後、会社と連絡がつかなくなる。給料も支払われない。事情を聞きに出社したが、在籍していないことにされていた
- 会社が倒産した、と伝えられて、そのまま経営者と連絡がつかなくなる。もちろん、給料も退職金もなし。しかし、倒産したと聞いたはずの会社は、しれっと、普通に、営業している。
もちろん、これらは、違法です。
それでは、裁判に訴えようという話になるのですが、実際、金銭的な余裕がない場合が多く、ほぼほぼ、エンジニアが泣き寝入りをするのが現実です。
もっとも、エンジニア自身、案件を受注できない=会社に迷惑をかけている、という思いも心の奥底にあって、切られる現実を受け入れてしまっている部分もあります。
待機期間でも、給料が貰える!
と喜んでいても、次の案件が決まらないと、厳しい現実が待っています。
待機期間は、ボーナスや福利厚生程度のものと考えておく方がいいでしょう。