私は、フリーランスのエンジニアとして、システム開発の仕事をしています。
(これは、自慢にはなりませんが)多くのSES案件や派遣求人を経験しました。
その経験を通じて、私は、多くのSES営業や派遣営業の方々と知り合いました。
SES営業や派遣営業の転職先は、どこが多いと思われますでしょうか?
結論を言うと、
SES営業や派遣営業を経験された方は、再び、SES営業や派遣営業に、転職する可能性が高いです。
それには、きちんとした理由が存在しております。
尚、SES営業が派遣営業に、派遣営業がSES営業に、転職する場合も少なくありません。
一般的な営業職は専門知識やスキルが必要。SES・派遣営業は、不要
「営業」と聞くと、どんなイメージがありますでしょうか?
営業と聞くと、一般的に、サービスやモノを売る職業を想像しますが、
営業職は、自分が売ろうとしているサービスやモノ、その業種や分野の専門的な知識が必要になります。
例えば、
一概に、不動産営業と言っても、職種によって、仕事内容や必要になる知識や専門性は、異なります。
不動産の営業と言えば、不動産の売買、不動産の売買仲介、不動産の賃貸仲介あたりを、まず思い浮かべますが、法律等を含めて、不動産の知識がないと仕事が成立しません。
どの業界でも、サービスやモノを消費者に売るにあたって、営業は、専門的知識を備えています。
そのように専門的知識が必要な営業職ですが、
SES営業や派遣営業は、特に、何の知識や専門性は必要ありません。
また、SES営業や派遣営業を、長年勤めたとしても、有益なスキルは、ほぼ身につきません。
SES営業の転職面接に参加してみた
以前、契約社員のエンジニアとして働いていた時、小さい会社ゆえか、転職希望者の面接に、面接官として参加してくれないかと、言われたことがありました。
もちろん、営業職の面接だったので、なぜ、私(エンジニア)が面接官に?と訝りました。
その際、応募者の中には、元SES営業の方が、少なくなくありませんでした。
その時、働いていた会社は、ITと関係の無い会社でしたが、転職希望者の中に、SES営業の経歴を持つ方がいたので、私(エンジニア)に面接官として参加してほしい、という話になったのだろうと推測します。
もちろん、営業の方も面接に、面接官として参加しています。
SESについて理解している私は、薄々、どういう結末になるか分かっていました。
そして、その通りになりました。
転職希望者である元SES営業の方々と話をすると、スキルや知識がほとんど無いのです。
「SESや派遣の営業を通じて、どのようなスキルや知識を身につけましたか」と聞くと、仕方無いのかもしれませんが、どうしても、抽象的な答えしか出てこないんですよね。
そして、SESや派遣の営業で得た知識やスキルについて、深掘りをしていくと、
「エンジニアに案件を紹介することができる」
とか、
「エンジニアに付き添ってクライアント元に送り届けることができる」
とか、くらいしか無いんですよね。。
転職希望者である元SES営業に、
「私は、エンジニアに付き添ってクライアント元に送り届けることができます」
と胸を張って言われても、面接官である当社営業は、
「それって、小学生でもできるような気がするのですが」
と苦笑いするしかありませんよね。
SES営業や派遣営業は、SESや派遣業界しか転職先がない
SES営業や派遣営業から異業種の営業に転職する難易度は、高いです。
そうなると、SES営業や派遣営業は、必然的に、転職先として、同じ業界、つまり、SESや派遣の営業を選択する傾向があります。
そこで、また、スキルや知識が身に付かない仕事を繰り返す事になります。
こうやって書くと、日雇い派遣に近い構造になっている事が分かります。
では、SESや派遣以外の専門的知識を持つ営業は、異業種への転職が難しいかと問われたら、そんな事はありません。
しっかりとした専門的知識を持った営業は、たとえ、異業種であっても、そのスキルや知識は、高く評価されます。
もちろん、SES営業や派遣営業に、異業種の営業職から転職する事は、簡単です。
ただし、今までに身に付けた営業職のスキルやキャリアプランを捨てる事になるので、オススメはしません。
「私は、エンジニアとクライアントのマッチングが得意です」
「私は、エンジニアをクライアントに送り届ける事ができます」
SES営業や派遣営業に、そう言われても、「この営業欲しい」と思う企業って、同業者以外には、存在しないですよね。