現代日本では、SES企業、人材派遣会社は、数多存在しています。
その多くのSES企業は、満員電車に乗っている人達が皆同じに見えるように、個性が皆無で、どれも同じような会社ばかりです。
そこで、求職者であるエンジニアは、どのSES企業を選んだらよいかという問題に直面します。
「SES企業はいずれも同じなのだから、どれを選んでも同じではないか」と回答してしまうと身も蓋もありませんが、実は、
自分が所属するSES企業は、慎重に選択するべきです。
優先度の高い順に、SES企業を選ぶ基準を記載いたします。
SES企業を選ぶ基準
・報酬をきちんと支払う
・商流が浅い
・プラバシーマークや人材派遣会社免許を持っている
・仲介者と会話が成立する(仲介者が業務内容等を把握できている)
・社長や営業、コーディネータが、エンジニア経験者
ひとつずつ、見ていきましょう。
目次
報酬をきちんと支払う
契約で取り交わした報酬の支払日に、報酬を支払う事は、大前提です。
しかし特に、零細のSES企業で、支払日であるにも関わらず報酬を払わない会社は、少なくありません。
報酬支払日の午前に、銀行口座の残高を確認しても、振り込まれていません。
午後辺りに振り込まれるのかなと思っていたら結局、その日に振り込まれない。
そして、翌日も振り込みがない・・
このケースは、非常に多いです。
会社に連絡をして、振り込まれていない旨を伝えると、判で押したように、
「すみません。振り込み忘れていました!」
と返ってきます。
この部分だけ聞くと、
(あ、本当に、振り込み忘れていたのかも・・)
と思うかもしれませんが、
実は、これ、一度ならず二度も三度も、“振り込み忘れ“で、報酬が支払日に振り込まれていないのです。
しかも、この支払日に報酬が振り込まれないという案件は、或る悪質な会社による例外的な出来事というわけでは無く、私の経験ですが、これまで稼働してきた複数の零細SESで、よく起こっていました。
零細SESは、報酬の支払いが、非常に不安定なのです。
商流が浅い
同じ案件、同じ仕事内容だったとしても、2次受け、3次受け、4次受け・・と商流が深くなっていくにつれ、エンジニアの報酬は低くなり、トラブル発生リスクも高まります。
商流が深くなることによるメリットは一切ありません。
零細SESで稼働をすると、往々にして、このような多重商流に陥ります。
零細SESは、直接、元請け企業と取引する営業力や信頼性がない為、元請けや案件を保有しているクライアント企業に辿り着くまでに、複数のSESを経由しなければならないからです。
プライバシーマークや派遣事業許可証を持っている
意外と、重要です。
というのも、私が、かつて、トラブルに巻き込まれた案件は、決まって、プライバシーマークや派遣事業許可証を持っていないSES企業でした。
プライバシーマークを保有していないSES企業と取引をした時は、個人情報をばら撒かれてしまいました。
派遣事業許可証を取得していないSES企業と取引をしたら、報酬の支払いに難がありました。
SES企業は、これらの免許が無くとも、誰でも起業することが可能です。
ただ、これらの免許が無いという事は、つまり、質が悪い会社ということでもあるのです。
仲介者と会話が成立する(仲介者が業務内容等を把握できている)
SES経営は、誰でも出来ます。
本当に、クルクルパーの営業やコーディネータは、存在しています。
つまり、極端に能力の低い人達で運営しているSES企業があるのです。
そういった質の悪いSESと取引をすると、トラブル発生のリスクは高まります。
いくらSES運営が阿呆でも出来る仕事といっても、エンジニアは、或る程度、能力ある方と取引をすべきである事は言うまでもありません。
最低限、開発案件の内容を理解している、SESの営業やコーディネータを選んだ方が良いです。
SES営業の知識不足が、即トラブルに結び付くとは限りませんが、
エンジニア側の視点で言えば、何だかよく分からないクルクルパーと一緒に仕事をするよりも、しっかりとした能力を持った方々と一緒に仕事をする方が良いのは、当然でしょう。
社長や営業、コーディネータが、エンジニア経験者
前述を踏まえると、エンジニア出身である社長や営業、コーディネータがいるSES企業を選んだ方がいいでしょう。
SES企業は、どれも同じで、選ぶのに苦労します。
SES企業を選ぶ基準は、下記の通りです。
・報酬をきちんと支払う
・商流が浅い
・プラバシーマークや人材派遣会社免許を持っている
上記は、必須要件です。
これらの必須要件を満たすSES企業を選択すべきです。
そのあと、できれば
・仲介者と会話が成立する(仲介者が業務内容等を把握できている)
・社長や営業、コーディネータが、エンジニア経験者
これらの条件を満たしたSES企業が、尚良いでしょう。