筆者は、フリーランスのエンジニアで、普段は、リモートでシステム開発の仕事をしています。
コロナ禍以前から、自宅で仕事をしており、リモートワークは、大凡、五年くらいの経験があります。
それなりに開発規模のある案件では、通常、チームで開発が行われます。
先日、同じ開発チームで、経験浅いエンジニアと一緒に仕事をする機会がありました。
そのエンジニアは、システム開発の業務経験が3年ほどある、
とお伺いしていました。
実は、仕事を通じて、後々分かった事ですが、このエンジニア、
・システム開発未経験
・リモートワーク未経験
とのことが判明しました。
SES業界では、未経験者が経験者と偽って、開発案件に参画することは、珍しいことではありません。
この新人さんが自ら、自身の経歴を盛ったのか、
あるいは、
仲介であるSES企業が、この新人さんの経歴を詐称したのか、
は、この際どうでもよくて、追求するつもりはありません。
そんな事よりも、リモートワークで、同じ開発メンバーに、未経験の御方がいたら、肉体的にも精神的にも大変でした。。
リモートワーク未経験の新人エンジニア
コミュニケーションツールは、Slackを使っていました。
開発メンバーは、皆、リモートワークで、自宅やコワーキングスペースで、バラバラに作業を進めています。
ただ、(準委任)契約上、プロジェクトの始業、就業時間は、決められていて、その時間帯は、皆、作業をしている(はず)です。
皆、Slackでテンポよくやり取りをする中、
この新人エンジニア、Slackのやり取りが芳しくありません。
自分から、メッセージを送ることは皆無で、
こちらからメッセージを送っても、返信が来るのが、4時間後、とかです。
他に、何もタスクを抱えていないのは、分かっているのですが、一向に返信が来ない状態を鑑みると、本当に、作業をやっているのか、疑ってしまいます。
システム開発が未経験の新人エンジニア
各人にタスクを割り振って、その作業を進めます。
期日や進捗具合は、redmineで管理しています。
しかし、このエンジニア、作業状況の更新をする気配はありません。
slackでも、前述の通り、進捗状況の連絡は来ません。
進捗具合が分からぬまま、この新人エンジニア、納期直前に、全く終わっていない成果物を出してきました。
こう書くと、進捗管理をしていないPLやPMにも問題があるだろ、という話になりますが、なんせ、slackを送っても返信が来ないので、なす術がないのです。
(では、なんで、こんな奴を雇ったんだって話になってしまいますが。。)
で、この新人エンジニアが終わらせられなかったタスクは、どうなるか?と言うと、
それ以外のチームメンバーで対応することになります。
もちろん、私も対応する羽目になりました。
新人エンジニアは、システム開発の経験はあるが、この分野に関しては、未経験と最初仰っていたので、周りのメンバーで少しフォローすれば大丈夫だろうと楽観的に考えておりましたが、とんでもない。
新人エンジニアが「成果物を作ったので、レビューお願いします」と提出してくる成果物は、この時点で、全く、終わっていない状態なので、結局、0からこちらが対応しなくてはならなくなります。
私自身のタスクの進捗は良好だったのですが、無関係のタスクが発生したことにより、稼働が上がり、且つ、進捗も一気に悪くなりました。
それで、管理者から、
「ちょっと稼働し過ぎですよ。もう少し落としてもらえませんか」
と言われるのですから、納得いきませんよね。。
しかも、他のメンバーが手伝って完成させたのに、この新人エンジニア、さも、自分がやったかのような顔でいます。
こういった狡猾な行為は、一見、部長クラスの老害社員がやりそうなイメージですが、若い人でも普通にやるんですね。。
この新人エンジニアの月の稼働時間を見ると、フルタイム近く稼働はしているようでした。
しかし、成果物は皆無。
恐らく、準委任契約だから、成果物不要で、稼働した分、報酬は得られるのでしょうけど、うーん、という感じです。
仕事をしなくても、報酬が貰えているような状態になっています。
ちなみに、この新人エンジニアについては、このようなパフォーマンスが続くようなら、キリの良いタイミングで、契約終了になる方向で、話が進んでいるようです。
おわりに
SESの開発チームに未経験の新人エンジニアが参画すると、以下のような悪循環が発生いたします。
・新人エンジニアは、成果を出せない
・成果を出せないエンジニアに対する人件費の無駄
・チーム内エンジニアの負担増(出来ないエンジニアの作業を、周りのエンジニアが、フォローする必要がある)
・チーム内エンジニアの精神的疲弊(自分と関係ない仕事をやらされる。仕事をしない人が身近にいることによるモチベーションの低下)
この新人エンジニアの御方と一緒に仕事をしてみて、SES業界で、いかに、新人が嫌がられるかを、実感しました。
この新人エンジニアが、開発プロジェクトにコミットしていけるように、チームメンバーが適宜フォローをしたり教育を施したりする負担は、大変なものだと思います。
しかも、新人を育てた所で、所詮は、SES。
そのエンジニアが、当該現場に、ずっと居る保証はありません。
だから、SES業界は、安易に、経験者優遇となるのです。