私のエンジニア生活を振り返ってみると、やらなくてもいい、ムダな仕事や凄く安い案件も少なくなかったなあ・・と思います。
もっと効率的に仕事を回せば、もっと収入を増やすことができたのです。
自分の経験を踏まえたうえで、20代の未経験のエンジニアが最短で年収1000万円に到達する手順を、真剣に考察してみました。
対象となる人物は、以下を想定しています。
・29歳以下
・エンジニア未経験
「偏差値の高い情報工学の大学や大学院を卒業(修了)しました」
「物心ついた頃からプログラミングをやっていました」
そういった方々を対象としません。
あくまで「20代の未経験」を想定します。
「20代の未経験」なら誰でもこの手順を踏めばゴール(1000万円)に到達できるような、再現性も考慮します。
※尚、「20代の未経験」が最短で年収1000万に達するのを目的とする為、エンジニアのキャリアプランなどは、完全に無視しています。
早速、結論です。
「20代のエンジニア未経験者」が、次の手順を踏む事で、エンジニア職で年収1000万に到達すると考えます。
① SESに正社員エンジニアとして就職。どこかの開発案件に潜り込む
② 1年くらい稼働する。ポテンシャルによっては短縮可能
③ スキルシートを作成する。内容を盛る
④ フリーランスで営業をかける。月単価83万を超える程度の案件を受注する
一つひとつ、見ていきます。
目次
SESに正社員エンジニアとして就職。どこかの開発案件に潜り込む
SESへの就職は簡単
まず、SES企業に、正社員エンジニアとして就職してください。
「未経験で、かつ、正社員での就職は、ハードルが高いのでは?」
そう考える方もいらっしゃると思いますが、まったく、問題ありません。
20代なら未経験でも、正社員で受け入れてくれるSESは多いでしょう。
むしろ、SES企業の方から、「ぜひ、弊社に入社してもらえませんか」と頭を下げてきます。
(「派遣」や「アルバイト」では、即戦力を求められるので、難しいです)
就職先のSES企業は、大企業でも、中小零細でも、どちらでもいいです。
商流も、浅くても深くても、どちらでもいいです。
今回の就業は、スキルシートに書けるスキルを身につけることが目的になるので、未経験者の単価と思ってください。
スキルを身につけてしまえば、大企業への転職や高報酬を、簡単に、狙えます。
希望分野・職種
SESに入ると、将来的なキャリアプランの話になります。
その際、とりあえず、フロントエンドエンジニア or バックエンドエンジニア or インフラ系エンジニア のいずれかを選択してください。
これらの職種の中から特化させる技術を選択します。
たとえば、バックエンドエンジニアなら、Ruby on Rails などで、フロントエンドエンジニアなら、React とか、です。
あれこれ、色々な技術に触るよりも、初めのうちは、特化させたい技術を、ひとつ、あるいは、少数に、絞るのをオススメします。
ちなみに、フロントエンドエンジニア or バックエンドエンジニア or インフラ系エンジニア以外を選択してもいいですが、SESの営業から「あなたは、未経験者なので〜」という理由で、まったくスキルの身に付かない仕事を紹介される場合もあります。
スキルの身に付かない案件は、キッパリ断りましょう。
そんな案件を引き受けても、単価を上げられないまま歳を重ねるだけになります。
私の知っている人で、30歳で、異業種からエンジニアに転職した方がいます。
彼は、SES営業から「君は未経験なので〜」「スキルアップになるから〜」という理由で、ネットワーク監視の案件を紹介されました。
SES営業の言葉を額面通り受け取り、スキルアップできると踏んで、案件を引き受けましたが、数年間で、彼が覚えたのは、簡単なコマンド程度で、エンジニアとして売れるスキルは身につけられませんでした。
未経験ゆえに安い単価で参画し、数年経っても、変わらず、その単価で稼働を続けています。
身につけたスキルが、単価に反映させやすい職種を選択すべきです。
その意味で、フロントエンドエンジニア or バックエンドエンジニア or インフラ系エンジニアあたりがいいでしょう。
ちなみに、開発工程に関しては、上流よりも下流をオススメします。
設計やプログラム開発などの、下流工程の方が、目に見える成果物を出せるので、スキルシートに反映させやすいからです。
未経験で、上流を任される機会は少ないかもしれませんが、ソフトウェア開発について、よく分かっていない人が、短期間、上流だけやっても、評価されません。
客先面談
SES企業は、案件を受注しないと利益が発生しません。
客先面談は、必ず、発生します。
(チームで参画している時など、ごくまれに、不要になる場合もあります)
この時点での客先面談は、それほど難易度は高くありません。
そもそもが、SESの正社員になっている時点で、SES企業は、未経験エンジニアと言えど、売れる見込みは立てております。
クライアントは、あなたが未経験エンジニアであることは織り込み済みです。
面談相手は、現場のPMやエンジニアが参加されます。
未経験だと隠さずに伝えて、これから身につけていきたい技術についてアピールをすれば、いいでしょう。
関心のある技術や工程に、配置してくれると思います。
1年くらい稼働する。ポテンシャルによっては短縮可能
SESの正社員(未経験)の場合、恐らく、同社、あるいは、協力会社の先輩エンジニアの下に就いて、OJTのような形で、学びながら働ける状態になります。
若い未経験エンジニアが、一人で、客先に入れられる、ということは、まず、ありません。
(仮に、一人で、客先に入れられたとしても、十分にサポート体制が整っている現場になるはずです。)
それは、SES企業も理解しています。
未経験者を一人で客先に入れても、仕事にならず、すぐに現場を離れる事態になるからです。
それでは、クライアントにとってもSES企業にとっても、メリットが無いですよね。
若さゆえのポテンシャルを期待されて、案件の受注に繋がります。
周りは、未経験者と把握しているので、最初から難しいタスクは、振られないので、キャッチアップの難易度は、高くありません。
フロントエンドやバックエンドエンジニアなら、テスト、製造、設計あたりの下流工程のタスクを担当することになります。
フロントからバックエンド、インフラまで、領域横断的に、あれこれと手を出すと、習得が難しいですが、習得したい技術を絞ったうえで、それに特化させれば、それほど、時間をかけずとも、習得できます。
たとえば、バックエンドエンジニアならば、言語が○○ (1つ) + フレームワークが○○ (1つ) + データベースが○○ (1つ) …のような感じです。
開発プロジェクトに参画したら、しばらく、その現場で稼働してください。
スキルシートを作成する。内容を盛る
案件の終わりが近づいたら、スキルシートを完成させましょう。
スキルシートは、盛ってください。
自分が経験して得意としている技術ならば、複数の案件に参画した、としても、相手は分かりません。
得意な技術を盛りましょう。
もちろん、独学でも触ったことなく、全く理解していない技術については、書いてはいけません。
面談で突かれた時、うまく回答ができないからです。
それなら、正直に「未経験です」と答えた方が相手への印象はいいでしょう。
SESやクライアントは、スキルシートのみで、あなたを評価します。
あなたが、仮に、有名インフルエンサーだとか、プログラミングコンテストで優勝していようが、まったく、その価値は認められません。
スキルシートの完成度と面談の受け答えの精度を高めてください。
フリーランスで営業をかける。月単価83万を超える程度の案件を受注する
スキルシートが完成しました。
早速、SES企業を使って営業をかけて、フリーランスとして、案件を受注してください。
この時、使うSESは、1〜3のSESとは、別の企業にすべきです。
「月単価 757,576円以上(税抜)」
(833,333円以上(税込))
の案件を受注すれば、年収1,000万になります。
※月単価は「160h/月」稼働で計算
これは、エンジニアにとって、それほど、高くない単価です。
案件を探していると、SESやクライアントが、「まだ経験が乏しいから〜」とか「まだ若いから〜」とか…何らかの理由をつけ、単価を下げようとしてくると思います。
これらの単価値引きは、突っぱねてください。
あくまで、設定した単価で、案件を受注します。
そもそも、SESやクライアントが、何らかの理由をつけて値引きを図ろうとする理由は、案件の予算が無いからです。
きちんとした案件であれば、この単価感で、受注できます。
また、クラウドワークスやランサーズといった、クラウドソーシングサイトは、一切、使わないでください。
自らが、劣悪な環境に足を踏み入れるようなもので、時間とお金、メンタルの無駄です。
最後に、詳細まとめです。
① SESに正社員エンジニアとして就職。どこかの開発案件に潜り込む
フロントエンドエンジニアorバックエンドエンジニアorインフラエンジニアのいずれかを選び、言語等の技術は、少数に絞る
スキルの身につかない仕事は断る
上流よりも下流を選ぶ
この段階では、未経験単価を受け入れる
② 1年くらい稼働する。ポテンシャルによっては短縮可能
仕事を通じて、言語やツールを理解する
③ スキルシートを作成する。内容を盛る
得意分野を踏まえたうえで、経験年数や案件数を、多少盛っても、問題ない
④ フリーランスで営業をかける。月単価83万を超える程度の案件を受注する
「83万(税込)/月」程度の単価は、エンジニアにとって、それほど、高くない金額
83.5万円 × 12ヶ月 = 1002万 / 年
年収1,000万と聞くと、社会的には、高収入という印象があります。
しかし、エンジニアにとって、年収1,000万は、それほど、難しくありません。
これからエンジニアを目指す方は、ぜひ、無駄な仕事をさせられずに、効率的に、稼いでいった方がいいですよ。